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会見する青森市の西秀記市長=2025年5月23日午後1時30分、青森市、江湖良二撮影

 青森市は23日、県内初の公立夜間中学を市が設置、2027年4月の開校をめざすと発表した。不登校など様々な事情で義務教育を終えていない人に加え、希望する外国籍の人も対象。県内全域から入学できる。

 文部科学省によると、公立の夜間中学は4月時点で41の都道府県と政令指定都市に計62校あるが、東北では青森のほか岩手、秋田、山形の4県で未設置。国は27年度までに、各都道府県などに少なくとも1校を設置するよう促している。

 県は昨年8月「県公立夜間中学設置検討委員会」を設置。県内の夜間中学1校目として県または市町村が主体となり、開設目標を27年4月とすることなどを決めていた。

 会見した西秀記市長は青森市が設置を決めた理由について、市立の夜間中学校の設置は、市総合基本計画の「人をまもり・そだてる」という方向性と合致する▽市には中学校運営のノウハウがある▽県のアンケートで、夜間中学を希望する青森市の数値が高かった、ことなどを挙げた。

 7月に市の基本方針を作り、26年10月に生徒の募集を始める。設置場所はJR青森駅近くなど公共交通のアクセスのよい既存施設で、各学年1クラスずつを想定。定員や事業費は決まっていないが、他県では定員30人に対し1桁の入学の例があるという。

 西市長は会見で「よりきめ細かな教育環境を提供するため、夜間中学も我々で手がけたい」と述べた。

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